じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

消費税が10%になる前日のガソリンスタンドには、長い行列ができていた。

 9月最後の日が月曜日というのも、なんとなくあわただしい。
 仕事を終えて車で帰宅していたら、ガソリンスタンドの入り口で車が行列をつくっていて、何事かと思ったのだが、そういえば、明日から消費税が10%に上がるということを思い出した。一昨日給油したセルフのスタンドでも、そのことが紙に書かれて掲示されていたのだ。
 しかし、0%が10%になるのならともかく、8%が10%になる、という2%を得するために、30分、1時間並んで給油する、というのは、果たして割に合う行為なのだろうか、と疑問ではある。並んでいる時間のほうが勿体なくない?
 ただ、そういうのって、総合的なプラスマイナスではなくて、「節約のために工夫している自分の再確認」というメンタル面での「快感」もあるのだろうな。学生時代、車で1時間かけて「すごく安いガソリンスタンド」に行っていた後輩がいたのを思い出す。遠くの店まで行って買う安いゲームソフトとかもそうだけれど、結局のところ、本当の収支ではなくて、「お得な買い物をした気分」になれるかどうか、なんだよなあ。
 僕は常日頃、「落とした1円玉を拾うべきかどうか」を悩みながらも拾ってしまうのだが、あれも、使う体力や屈むことによる怪我のリスクをを考えれば拾わないほうが得なのではないか、と、いつも思う。ただ、お金を落としても拾おうとしない人、と周囲から見られたり、場合によっては代わりに拾ってくれる人がいたりするので、「拾わない勇気」は、なかなか出せないのが実情だ。あのウォーレン・バフェットも、「あなたは落とした1セントを拾うのか?」と問われた際に、「その1セントから大きな利益が生まれる可能性があるかぎり、拾う」と答えたそうだ。そういうのはあくまでも概念とか姿勢みたいなものの表明で、バフェットさんは実際には拾わないのかもしれないけれども。
 僕の場合、そういうときにかぎって、あとで何かの支払いのときに、1円玉があと1枚あれば、お釣りがキリの良い額になるのに、ということになる。

 明日からは10月。消費税も10%、今年のプロ野球も早めに終わってしまった。


消費税が国を滅ぼす (文春新書)

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