火曜日は何かとイレギュラーな仕事が入りやすい日なので、終わるとホッとする。
これだけ長い間働いていても、まだ、一日の仕事を気楽にやり過ごすことができていない。
まあ、研修医時代のように、夜遅くに帰ってきて、シャワーを浴びて『プロ野球ニュース』の中井美穂さんを見ながら「このまま明日が来なければいいのに」なんて思うことは無くなったけれど。
家でNetflixで「ランダム再生」をやって楽しむことができるくらいの余裕があるのは、ありがたいことではある。
しかしこの「ランダム再生」、解析能力が高すぎるのか、「今すごく人気がある作品」か、「いかにも僕が好きそうな作品」ばかりが出てきて、それはそれで面白みがないとも思う。マッチングというのは難しい。
仕事帰りに『トップガン マーヴェリック』を観に行った。いまさら『トップガン』の続編なんて、と思ったのだけれど、36年ぶりだからこそ、全てが許せる、という最高のエンターテインメント作品になっていた。
面白い!ただそれだけ。
『トップガン』も、僕の孫世代くらいが観たら、「へえ、昔は戦闘機に人が乗っていたんだねえ」と思うようになるのだろうな。
それにしても、機械や人工知能の進化に比べて、人間の感情とか考えること、人間関係のもつれというのは、36年経ってもあまり変わらないみたいだ。
それでも、前作に比べると、女性パイロットも出てくるし、「性の対象として、だけではない女性」も描かれるようになっていて、「昔ながらの軍の雰囲気」を残しつつ、ポリコレ的にもクレームがつけにくいようになっているという、絶妙の匙加減ではあった。
大部分の観客は「正しい映画」よりも「面白い映画」を観たいのだ。
さまざまな立場の人たちの衝突や正しさ比べは、Twitterを覗いているだけでもう満腹だし。
これは本当に、大画面・大音響で観るべき「アトラクション映画」だよなあ、と思うし、これだけ日常に「社会問題」が溢れていることに、みんな疲れているからこそ、『トップガン マーヴェリック』は世界中で大ヒットしているような気がする。