じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「アニソン界の帝王」水木一郎さん、薨去


 また月曜日がやってきた。最近は時間が経つのが本当に早い。単に昨日『スプラトゥーン3』をやりすぎて疲れてしまっただけなのかもしれないが。
 テレビゲームを1日やったくらいで「疲れた」なんて、僕もすっかりヤキが回ったと言わざるをえない。
 ゲームや読書すら疲れるし、そもそも生きるのにも疲れている。人生に凹凸を求めてギャンブルを嗜んでみればボロ負けして落ち込む。どうしようもない。


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 「アニソン界の帝王」水木一郎さんの訃報をネットで知った。享年74歳。
 体調が思わしくないとは聞いていたのだが、僕が子どもの頃、ソノシートやレコードで聞いていたアニメや特撮のテーマソングを歌っていた「アニキ」の訃報は、なんだかとても寂しい。思えば、僕がまだ子供の頃だから、水木さんは20代、30代からずっと、アニメソングを歌ってきたのだ。この10年くらいのヒットソングは全く歌えないのだが、あの頃に水木さんが歌っていた(というか、ずっと歌い続けてきた)『マジンガーZ』や『コンバトラーV』は、今でも歌詞カード無しで歌える。帰りの車の中で、ひとりで声を張って、「ともよーあしたのーないーほーしとーしってもー やはりー まもってー たーたーかーうのだー いのちーをーすーてーてー おれはーいーきるーー」と、大好きな『キャプテンハーロック』のテーマ曲を歌っていたら、なんだか泣けてきた。かっこいいよなあ、ハーロック、水木さん。僕は結局、そんな人間にはなれなかったけれど、この曲を歌うと、「仕方なく生きている自分」でも、少しだけ、英雄になれたような気がする。 水木さんが歌に込めた「熱」は、ずっとこれからも聴く人の心を温め続けるのだろう。まだまだ長生きして、歌い続けてほしかったけれど、ギリギリまで車椅子でもステージで歌うことができた人生は、水木さんらしい、素晴らしいものだったと思う、いや思いたい。

 水木のアニキも、僕に水木さんのレコードを買ってくれた人たちと同じところに行ってしまったなあ。もし向こうの世界があるのなら、水木さんは、やっぱりそこで熱く歌い続けているのではなかろうか。