じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

「ひたすらお金を稼ぎ、人には親切にする」しかない春の日々

 なんだか仕事が忙しい、そしてなんだかイライラする。とはいえ、こういうときは、忙しいのは自分だけではない、と言い聞かせるのとともに、パチスロライターの木村魚拓さんが配信で言っていたことを思い出す。

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 身も蓋もない話ではあるけれど、煮詰まっているときにヤケになってさらに泥沼にハマるよりは、お金を稼いだり、身近な「やらなければならないこと」をやって時間を過ごすほうがいい。
 あとは、カート・ヴォネガットのこの言葉。

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 仕事をしたくはなくても、やるべきことならやるしかないし、好きになれない人を無理に好きになろうとして自分を責めるよりは、聖職者にでもなったつもりで(あるいは、半ば修行のつもりで)「親切に」しておけば、間違いや後腐れの可能性は減らせる。
 
 つまらない人生ではある。
 とはいえ、何かやりたいと思ったときに、お金と好感度はあるに越したことはない。
 実際、「あいつは感じ悪い」とみなされると、けっこうヤバいのではないか、と、この年齢になってつくづく思い知らされている。
 
 坂本龍一さんの娘の坂本美雨さんの追悼コメントを読んだ。
 たぶん、娘として、父親に言いたいことはたくさんあったはずだ。矢野顕子さんだって、夫だった時の坂本さんとなんらかの軋轢があったから、別れる選択をしたのだと思う。

「父に会いに行く時は、好きなワンピースを着て、きれいな姿で会いたかった」
 坂本美雨さんのコメントのこの部分を読んで、僕はなんだか悲しくなった。ああ、そういう「距離感」だったんだなあ、って。
 偉大な親を持つことが幸福なのか不幸なのかはわからない。人生に「もしもボックス」は存在しないから。

 華やかなように見える場所でも、人は、いろんなものを飲み込んで生きている。


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