じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

ちょうどいい塩梅、というのはなかなか難しいというか、僕も何か文句を言いたい人間なのだろうな。

 給料日。こんな状況下で、大きな減給もないことに感謝すべきなのだろうけど、リスクを負っているのに変わらない、というのは悲しくもある。
 まあ、外来患者さんは減っているのは確かだし、勤務先の懐具合もある程度はわかるのだけれど。

 仕事後に歯医者へ。いつも患者さんが多くて待たされるのだが、緊急事態宣言の影響もあってか、今日はすぐに診てもらえた。逆に、「痛いのならともかく、いま歯石取りに通う必要があるのか」とは思う。自分でもわかっている、単に歯石取りがつらくて先送りにする理由を探したい、ということは。でも、あの痛さやつらさに見合ったメリットが本当にあるのだろうか、とコンプライアンス不良患者としては考えずにはいられない。あらためて考えてみれば、歯科というのはオンライン診療・治療ができないから、今は経営的にはつらそうだ。

 歯石取りは毎回けっこうくたびれてしまい、家に帰ってもぐったりしてしまう。麻酔の薬が歯茎から全身に浸透するのか、みたいなことも考えるのだが、さすがにここまで全身に効くとは思えない。まあ、疲れているんだよな。おっさんの口の中を一生懸命削るのも大変だろうけど。

 『法廷遊戯』というミステリを読む。法律に関するミステリを書くために法律家(著者は司法試験合格)になってしまった人なのかな、と『と学会』の本で読んだ「バードウォッチングをする鳥」というたとえを思い出した。ここまで捻らなくても……と思うのだが、先日、『たかが殺人じゃないか』を読んだときには、「犯人もトリックも真っ当すぎて何か物足りないなあ」だったのだ。ちょうどいい塩梅、というのはなかなか難しいというか、僕も何か文句を言いたい人間なのだろうな。


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法廷遊戯

法廷遊戯