じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

ソダシは貴重な存在すぎて、レースに出てくると期待より不安が先に立ってしまう。

 緊急事態宣言明けの日曜日なのだが、どこへ行っても人が多そうなので、とりあえず今週はおとなしく家で過ごすことにする。これで感染が再拡大とならなければ良いのだが。みんなワクチンを打っているので、無症状だったり、症状が軽い感染者がたくさん出て、全部検査しなければならなくなるのではないか、という不安もある。もうすぐ2年だし、いくら世界が広くなったといってもそろそろ終息してもよさそうなのだが、海外ではまた流行している国もあるのだよなあ。

 とりあえず、スイッチの『大逆転裁判2』の第3話。『2』はまだ一度しかプレイしていなかったので、まだ新鮮な感じがする。こんなに序盤からグイグイと真相に迫っていく感じだったっけ。
 正直、最近は『逆裁』の探偵パートや法廷での「ゆさぶる」が面倒になっているのだが、遊び始めると、じゃあオートモードでストーリだけ見てしまおう、という気分にはなかなかならない。今の僕にとっては、なんとか自力でクリアしようと思えるゲームの限界くらいなのだろう。『1』『2』をクリアすると、総プレイ時間が50時間を超えるそうなのだけど。

 秋華賞古馬相手にG2札幌記念を勝って2000mを克服したし、枠も他の有力馬が真ん中から外に集まったのに対して2枠4番という先行馬には絶好枠。これはもう、白毛馬ソダシのためのレース!……と言いたいところなのだが、こういう、あまりにうまくいきすぎている状況になると、かえって不安になるのが競馬者ではある。そもそも、僕自身はソダシという馬に対して、異様に勝負強いけど、絶対能力がそんなに抜けているとは思えないのだ。そう考えたあとで、「白毛馬でそんなに強いなんて、金持ちで格好良くてイケメン、みたいでなんか応援したくない」というバイアスがかかっているのではないか、と自分に問うてしまうのだ。結局は、勝っているのだから強い、というのが競馬なのだが。

 レースは、予想通りのエイシンヒテンの逃げで、そんなにペースは速くならず、ソダシは予定通りの2番手、という展開。
 あとはよきところでエイシンヒテンを交わしてゴールになだれ込むだけの簡単なお仕事……あれ、吉田隼人騎手が4コーナー手前で押してるぞ、明らかにエイシンヒテンより手ごたえ悪そうなんだが……
 結局、ソダシは直線半ばで手ごたえが無くなり、よもやの掲示板外。勝ったのはアパパネの娘のアカイトリノムスメ。2着にルメールのファインルージュ。パドックでは、アカイトリノムスメはちょっとチャカチャカしていて、あまり良く見えず、やっぱり休み明けなのかなあ、と思ったのだが強かった。ファインルージュはすごく良く見えたのだが。3着にアンドヴァラナウト、4着エイシンヒテン。解説の安藤勝己さんが「とにかくソダシが走らなさすぎた。他の人気馬は来ているのに……」とレースを振り返っていた。レース前にゲートに向かわなかったり、スタートでゲートにぶつかって歯を折ったりしていたらしいのだが、馬券を買う側にとっては、馬券買ってからそんなこと言われてもなあ……という話ではある。まあ、競馬というのはそういうもの、ではあるんだけどさ。ダービーでレース直前になって、サートゥルナーリアが首をブンブン振り回しはじめて「あちゃー」と絶句したのを思い出す。だが、我々には「馬券を買わない自由」もあるのだ。外れたあとにしかそれを思い出さないが。
 そんなことを書いたのだけれど、この秋華賞の馬券は的中した。絶対に来る、と信じていた春の天皇賞ゴールドシップが負けたとき、勝ったフェノーメノと2着トーセンラーが2番手、3番手評価だったにもかかわらず、「ゴールドシップが2着を外すことはないだろう」と思い込んで悔しい思いをして以来、どんなに堅い本命馬だと思っても、最低1点はタテ目を抑えておくことにしているのだ。実際、けっこう来るんだよね、この〇▲が。スプリンターズSもそうだったものなあ。今回は1~4着のボックス馬券を持っていたので、安心してみることができた。もちろん、こんな買い方だとそんなにプラスにはならないが、僕の場合は、トータル収支を跳ね上げるよりも、とりあえず当てて今日気分よく過ごすことを優先しているのだ。買わなければ、少なくともマイナスになるリスクは避けられるんだけどねえ。

 ソダシは、白毛馬であることに加えて、G1レースにも勝っているという、空前絶後クラスの希少馬なので、もうレースには使わずに引退して繁殖牝馬として血を遺してほしい、とも思うのだ。というか、ソダシが走るのを見るのは楽しみというより、もし何かアクシデントでも起こったら……という不安のほうが強い。その不安は、レース毎に、強くなっている。そういうこちら側の思いは、馬や関係者にとっては余計なお世話なのかもしれないけどさ。