5月5日、子供の日。そういえば、今年は鯉のぼりを全く見なかった。
マンション暮らしで家から出ないから、というのはあるのだろうけど、みんな、そんな気分じゃない、それどころじゃない、のかもしれないなあ。
久々に映画『グラディエーター』をDVDで鑑賞。僕はこの映画、大好きなのだ。ラッセル・クロウはかっこいいし、歴史もの、とくにギリシャ・ローマ史が舞台のものは昔から好きだった。
しかし、10年ぶりくらいに観直してみると、「大好き」と言いながらも、僕のこの映画の記憶はかなり曖昧であることがわかった。主人公のマキシマスが仇である皇帝・コモドゥスと対決するまでの過程も、すっかり忘れてしまっていた。
僕はこの映画で、「ザマの戦い」を再現しようとして、カルタゴ軍側のマキシマスたちが勝ってしまうシーンで、いつもニヤニヤしてしまう。歴史好きの、ちょっと意地の悪い優越感。
この映画のラストで、最後、コロッセウムから運び出されるマキシマスを、観客が静寂のなか見送るシーンがある。前に観たときには、「ここは、『マキシマス!マキシマス!』という大歓声で送り出されるべきではないのか」と思ったのだが、今回は、やっぱりここはだれも何も言えなくなるほうがしっくりくるな、と納得した。
しかし、あれだけマキシマスを応援し、皇帝にブーイングを浴びせたローマの民衆は、皇帝とマキシマスの死のあと、どうなったのだろうか。みんな「パンとサーカスがなくなってつまんねえな」と言っていたのではなかろうか。
あのにっくき皇帝コモドゥスを演じているのが『ジョーカー』の主演・ホアキン・フェニックスなのだよなあ。
『ジョーカー』後にみると、「ああ、コモドゥスも親に愛されなかった哀れな人間ではあったのだな」みたいなことも思う。
まあでも、哀れだろうがなんだろうが、やってはいけないことというのはある。
- 発売日: 2012/04/13
- メディア: Blu-ray