じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序』を久しぶりに観て、ファミコン版の『ドラゴンクエスト3』みたいだ、と思った。


 阪神淡路大震災から26年目の1月17日。
 あれから26年も経ったのか……この26年には、2000年問題があったり、東日本大震災も起こった。同じ1995年に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教の幹部たちの多くも、すでに死刑を執行された。
 僕の子どもたちにとっては、あの震災も「自分が生まれる前に起こったこと」なのだよなあ。

 新型コロナ感染者は減らないし、寒いし、馬券は当たらないしで、なかなか厳しい日曜日だった。日経新春杯、スタート前のアナウンサーの「まずは全馬無事に」という言葉に、「ああ、テンポイントのことを思いだしているのだな」と理解するのに少し時間がかかってしまった。

 夜、最近買ったプロジェクターで、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序』を観た。15日にテレビ放映されていたのを知り、久しぶりに観たくなったのだ。
 2007年公開だから、もう13年以上も経ったのか……
 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で、ようやく一区切りかと思いきや、新型コロナで公開は延期に。公開されれば大混雑が予想されるだけに致し方ないけれど、観ずに死ぬのは嫌だなあ、いや、そんなことを考えるのは「死亡フラグ」だ、とかなんとか。
 久しぶりに観た『序』は、なんだか唐突にはじまって、オープニングもなく、いきなりストーリーがどんどん進んでいくことに驚いた。まるでファミコン版の『ドラゴンクエスト3』の序盤みたいだ。こんなに説明不足で良いのだろうか、と疑問なったけれど、『エヴァ』を知らない人は新劇場版を観に来ない、という確信があったのだろうか。そこで「はじめての人でもわかるように親切にしなかった」ことが、この映画の緊張感につながっているのだろう。そして、13年前は「なんかテレビ版の前半とそんなにストーリー変わらないな」と思ったのだけれど、今回観て、この映画の最大の魅力は、この映像なのだな、と納得してしまった。公開から13年経つけれど、この『序』以上の説得力があるアニメーションはなかなか思いつかない。「ヤシマ作戦」とか、ラミエルスペシャル映像をみせるために、この映画をつくったのではないかという気がしてくる。でも、『エヴァンゲリオン』って、今の世の中の感覚で言うと、親や上司による子どもへのパワハラモラハラ満載だよなあ。昔観たときには、「シンジ、ウジウジしないでさっさとエヴァに乗れよ……」と苛立った記憶があるのだが、いまは「そりゃ、乗りたくないのがあたりまえだよな」と思う。しかし、あのシチュエーションだと、いくら定時に帰りたい人でも「じゃ、乗りません」とは言えないよねえ。非常事態には、人の「良心」を貫くのは難しい。とりあえず、「新劇場版」を復習しておこうと思う。というか、やっぱり面白いな、エヴァ


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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

  • 発売日: 2007/09/01
  • メディア: Prime Video