じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

四半世紀くらい、「いつかかってくるかわからず、受けないと大問題になるような電話をずっと気にしているような仕事」をやっている。


 2023年の仕事始め。
 発熱外来で電話応対が延々と続き、病棟からは次々に感染者が報告され、とにかくきつい年のはじめになった。
 これなら、年など明けずに、ずっと2022年でいい。

 「2023年、お返しします!」

 しかし鈴芽は偉いよなあ。いくら草太のことが好きだとしても、あんな割に合わない仕事を一緒に引き受けるんだから。
 好き、というのは力なのだ。ただし、突然消えてしまうこともある。

 恋愛映画を観るたびに、昔は、その二人の倦怠期、みたいなものを想像してうんざりしてしまっていた。
 ただし今は、「良い時があったのなら、それはそれで、その後どうなっても良いのかもしれないな」と思っている。
 どうせ、人間という存在そのものが永遠ではありえないのだから。

 そんなことを考えてしまうのも、苦手な電話応対を朝から夕方まで延々とやっていて疲れ果ててしまったからではある。
 昔から電話は苦手だったので、極力電話の受け答えをしなくていい仕事をしたいと思っていたのだが、結局、四半世紀くらい、「いつかかってくるかわからず、受けないと大問題になるような電話をずっと気にしているような仕事」をやっている。人生はままならない。しかし、ままなっていたら、何がしたいか、と問われたら、たぶん読書とゲームとネット三昧とか答えるのだが、それを実際にやってみたところ、精神的にすごくきつかったのも事実なのだ。生きるのに向いてないなこれは。死ぬのに向いていても困るが。

 円高傾向で、東証大発会では日経平均株価がまた下がった。まだ下がりそう、というか、個別株はともかく、全体としては、上がる気がしない。
 何をやってもダメだなあ、と落ち込みつつ、Steamのセールで、たぶんほとんど遊びそうもないゲームを買いまくって寝た。


fujipon.hatenadiary.com