じっぽ当直日誌・スーパーマイルド@はてな

『さるさる日記』から続く、中年内科医の日常日記。これまでの分はこちら。http://touchoku.jugem.jp

映画『トイ・ストーリー4』と「セブンペイ」の撤退する勇気

 平日休みだし、長男は学校の野外体験学習で不在だしで、いろんなことができそうではあったのだが、いざ当日になってみると、暑さもあってあまり何かをやろうという気力も出ず、お金ももったいないしなあ、と、いう感じになってしまった。愛知までクリムト展を観に行こう、と思っていた時期もあったのだけど。

 それでも、家でゴロゴロしているのはさすがに勿体なかったので、『トイ・ストーリー4』を観に行った。
 子どもと一緒に行けそうなものなのだが、うちの子どもたちは「ディズニー/ピクサー」の作品には、『カーズ』を除いて、ほとんど興味を示さない。子どもは、かえって「大人が考える、子どもが好きそうなもの」を避けたがるのかもしれない。僕もそんな感じの子どもだった。

 『トイ・ストーリー4』は、この作品そのものは、なかなか良い、とくに大人には「沁みる」のだが、『トイ・ストーリ3』の続きとして考えると「蛇足」に感じる。映像も、キャラクターの魅力も、ストーリーも、すごくよくできている作品なのだけれど、全方位からツッコミを入れられないようにするために、かえって心に引っかかる部分がなくなってしまった。
 『天気の子』の「かなりムチャクチャなのだけれど、やられた!と言うしかない」観賞後の気分とは違う。
 言いたいことというか、テーマみたいなものは、『トイ・ストーリー4』と『天気の子』は、けっこう近いと思うのだが。

 セブンペイが9月末で終了になるとのこと。
 日本のキャッシュレス社会にとって大きな打撃、とネットでみたニュースには書かれていたけれど、これだけ迷走し、評判も地に落ちたものをマイナーチェンジしながら続けるよりも、諦めてリセットするというのは好判断だと僕は思う。
 やるべきことをやるのと同じくらい、やめるべきことをやめるのは大事だし、勇気もいることだ。
 いまが日本のキャッシュレス化の創成期なのだろうけど、各社が自社への囲い込みのために、さまざまな特典を提供している。
 しかしながら、そのことによって、スマートフォンにいろんな会社のアプリが並んでいて、かえって操作が面倒になっているのだ。中国みたいに、大手2社でほとんど通用する、というほうが、使う側にとっては便利だ。
 キャッシュレス化によって「レジの前で小銭を出す時間が省略できる」とは言うけれど、アプリを探して開く時間がかかっているのが現状だし。

 すべての店で使える素晴らしいアイテム、それは……「現金」! キャッシュ最強!

 それぞれの企業が、あまりにも狭い範囲での「ユーザーの囲い込み」をしようとすると、「現金への回帰」が起こってくるのではなかろうか。
 カードだと無駄遣いしがち、というのは僕の実感でもある。


fujipon.hatenadiary.com